国語科 坂上先生からのメッセージ

直前の直前、自己暗示のすゝめ

受検本番に際しては、「それまでにどれだけ努力してきたか」ももちろんモノを言いますが、「当日にどれだけ力を出せるか」もそれと同じくらいモノを言います。
「当日にどれだけ力を出せるか」は「当日どれだけ落ち着いて、いつも通りに問題と向かい合えるか」と言い換えることができます。
それではどうすれば「当日も落ち着ける」のでしょうか。
私がオススメしたいのが当日・試験直前の「自己暗示」です。

私の大学受験のエピソードを紹介します。
私は小論文形式の受験をしました。公開されていたサンプル問題に取り組んでから本番に臨もうと思い、事前に問題に取り組んだわけですが、サンプル問題は「800字で書きなさい」でした。しかし私はその一瞬だけ、(今では何故かわからないのですが)400字詰め原稿用紙が1枚200字であるかのように勘違いしてしまい、結果的にサンプル問題で1600字書いてしまったのです。
そしてそれに気づかないまま、私は本番を迎えました。本番でも1600字書かないといけないような気分でいたわけです(「絶対時間足りないな……。」と思っていました)。
試験が始まり、みるみる埋まっていく原稿用紙を見て「あれ?」と思い、そこで自分の過去の勘違いに気づきました。その時点で試験時間の3分の1くらい経ってしまっていました。

試験時間の3分の1を無駄に使ってしまっていたのに気づいたら、普通はパニックになってしまうか、慌てて自分のできることもできなくなってしまうのではないでしょうか。しかし、このときの私はやけに落ち着いていて、すっと切り替え、無駄に長く書いてしまった文章から使える部分だけを抜き出し、残りはぶっつけ本番で、そこからの残り時間で自分に書ける限り最高の文章を時間ギリギリに書ききることができました。その結果無事に京大に通えているわけです。

このときの私の落ち着きを作ってくれたのは、本番直前の「自己暗示」だと思っています。本番直前の休憩時間中、私は「今から京大の先生らもびっくりするようなめちゃくちゃいい文章書いてやるから見とけよ~~!!」みたいなことを心の中で何度も唱えていました。
これがいわゆる「根拠のない自信」の源になってくれ、いざ試験が始まって自分のミスに気付いても、落ち着いていつもの力を出すことができたのだと思っています。
今ではあの「自己暗示」がなければ、今の私はここにいなかったのではと思えます。
アホらしいと思う人もいるかもしれませんが、ほんとですよ(笑)。

どんな状況でも自分を支えてくれるのが「自信」です。
本番は「今までやってきたこと」による「根拠のある自信」の上に「自己暗示」による「根拠のない自信」をブーストして臨んでみてください。

人生で、最初で最後の前期入試。ちょっとアホらしくても、やれることは全部やってみませんか。その自信がきっとあなたを支えてくれると信じています。

受検はあくまで通過点、受検のあとも皆さんの人生は続いていきます。
リングで得た経験が、これからもあなたの人生を支えていってくれますよう。
これから歩む場所は違えど、一度同じ場所で学んだ身として、これからも「一緒に」がんばっていきましょう。

ずっと応援しています。 リング国語科 坂上菖一郎