「セルフティーチング」復習法で「使いこなす力」を磨こう!

%e5%ad%a6%e7%bf%92%e3%83%92%e3%82%9a%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%83%e3%83%88%e3%82%99

「何度復習しても、定着していない気がする。」そんな経験ありませんか?

「数学の図形問題を何度やり直しても、似たような問題が出ると間違えてしまう。」
「英語の読解問題で、いつも同じような読み取りミスを繰り返してしまう。」
「歴史の用語、頑張って暗記したけど、記述問題が絡むと上手く使いこなせない。」

 

このような声、毎年たくさんの受検生から聞こえてきます。つまり、 「解き直しや見直しを何度も繰り返したのに、後日その問題、あるいは類題を解いたときには、以前と同様の間違いをしてしまう。」 とまとめることができるでしょう。実は、こうした「間違いの繰り返し」には原因があります。

このコラムでは、 「一度学習した内容を、『応用可能な』カタチで、しっかり自分のモノにできる復習法」 をお伝えします。

 

勘違いされる「アウトプット型」復習法

「復習には繰り返しが大事だ!」 という声は、よく耳にする言葉ですね。学校の先生から聞いたことがある人もいるかもしれません。しかし、意外にもこの「繰り返し」という言葉を、「単なる解き直し」という意味に勘違いしてしまっている受検生が非常に多いと感じています。 「何度も繰り返したのに定着しない。」その原因は、実はこの勘違いによるものです。 理解があやふやなまま、漫然と反復練習を積んでも、当然、その解法や知識を応用することはできません。

では、「本当に意味のある」復習法とは、どのようなものでしょうか?

「説明型」復習法こそ、本当に意味のある復習法である。

「ラーニングピラミッド」という図のようなモデルがあるのをご存知ですか? %e5%ad%a6%e7%bf%92%e3%83%92%e3%82%9a%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%83%e3%83%88%e3%82%99
このモデルは、「講義を受ける」、「読む」、「視聴する」などの行動ごとの、学習内容定着率をピラミッド状に表したものです。 このピラミッドを見ると、下層になればなるほど、定着率が高くなっていることが分かります。

特に、「教える」という要素が今回最も強調したい部分。自分が学習した内容を人に伝える、人が理解できるように教えるときこそが、最もその内容が「自分に」定着する瞬間だそうです。

この「教える」という要素を取り入れた復習法こそが、本当に価値のある「アウトプット型」、つまり「説明型」復習法なのです。

参照:学習効果アップの鍵「ラーニングピラミッド」とは? (http://allabout.co.jp/gm/gc/449536/)是非こちらのWebサイトもご参考に!

実践しよう!「セルフティーチング」復習法!

いざ「説明型」復習法を実践しようとしても、いつも「他人に」説明する機会を作るのは困難だと思います。 そこで、説明する対象を「自分」に設定し、復習時に、「自分自身に対して学習内容を説明する」意識を取り入れた、「セルフティーチング(self teaching)」復習法のコツをお伝えします。

今回は、以下の3つをテーマに、どのような「セルフティーチング」が実践できるのかご紹介します。

①計算問題のポイントを「自分に説明する」(数学・理科)

②読解問題の解答根拠を「自分に説明する」(英語・国語)

③用語の定義を「自分に説明する」(社会)

①計算問題のポイントを「自分に説明する」(数学・理科) 数学や理科の計算問題の復習をするとき、漫然と解き直すだけになってはいないでしょうか?理系科目の復習を積む上で大事なのは、 「どのポイントに着目すれば、答えを出すことができるか」。 解き始める前に、例えば、 「この問題のポイントは、面積比を線分比として計算すること!」と、実際に声に出して説明した後、手を動かして「解法の再現」に取り組んでみましょう。 単に解き直しをするよりも、ポイントがしっかり記憶に残り、類題への応用力も磨かれることでしょう。

②読解問題の解答根拠を「自分に説明する」(英語・国語) 英語や国語の読解問題の復習のポイントは、 「解答根拠がしっかり説明できるかどうか」。 例えば、英語の評論文を復習する際、長文の読み直しと、一度間違えた問題がもう一度解答できるかどうかをチェックするだけに終わってしまうと、非常にもったいないです。 記号問題の正誤に一喜一憂するのではなく、 「この設問の解答根拠は、本文のこの部分(指をさしながら)で、itがさらにこの部分を指しているから、この設問の解答は、エ!」と、実際に声に出して説明してみましょう。 英語や国語は、文章の内容が変わっても、「試される力」は「抽象化」「因果把握」「対立把握」の3つだけです。だから、「解答根拠をしっかり説明するトレーニング」を積んでおけば、どんな文章が出題されても、読解し解答できる確かな力をつけることができるでしょう。

③人名・出来事の背景を「自分に説明する」(社会[歴史]) 史料読解問題、記述式問題の中で、どんな問われ方をしてもスマートに解答するために大事なことは、 「人名・出来事の背景をどれだけ理解しているか」。 そのためにオススメしたいのは、「『逆』一問一答」です。 たとえば、「享保の改革の後、商人の力を利用して幕府の財政を立て直そうとした老中は誰ですか?」という問いに、「田沼意次」と答えるのが一般的な一問一答ですが、 「田沼意次」という言葉を見て、「享保の改革の後、商人の力を利用して幕府の財政を立て直そうとした老中である」と自分の言葉で説明してみる。 難易度は高いですが、用語一語一語に対する理解は確実に深まり、また記述問題への対応力も飛躍的に向上することでしょう。

これから「伸び続ける」ために、たった1つの大事なこと

これから「伸び続ける」ために大事なことは、至ってシンプル。 それは、「できなかったこと」を「できるようにすること」です。

「できなかったこと」を「できるようにすること」において、「セルフティーチング」復習法は絶大な威力を発揮します。 「説明する」必要があるので、丸暗記ではなく、解法や用語の「本質」をしっかり理解する必要が伴います。それにより、本質を理解した上で定着させることができるので、解き直した問題以外の類題への応用も効き、同じようなミスを繰り返す確率もグッと低くなります。

また、もちろんこのコラムで挙げた3つの観点だけではなく、復習全般についてこのテクニックは応用できます。普段の復習時に、少しだけ意識し、工夫するだけで実践できる簡単なものなので、是非実行してみてください。

「復習とは、宝探しである。」 私はそう考えています。一度解いた問題には、まだまだ回収しきれていない知識・テクニックといった「宝物」が溢れているはずです。 「セルフティーチング」復習法を使って、そんな「宝物」を一つ残らず自分のものにしてくださいね。

 

リングアカデミー講師 高木 一樹